サンテリアはアフロ・カリビアンの宗教で、ヨルーバの信仰と伝統に基づいています。 また、様々な信仰の要素と結びついているため、“融合宗教”と呼ばれています。サンテリアはヨルーバやカトリックの起源を超えてそれ独自の宗教となるまで成長し、アフロ・キューバン文化の宗教活動のシンボルとなっています。

18世紀に西アフリカからキューバに連れてこられた奴隷たちは、彼らの宗教をキューバで信仰し続けていました。しかし、その宗教活動を禁止されたため、彼らの神をカトリックの神に見立て、隠しながら信仰し続けたのです。

現在のベニンやナイジェリアにあたる、ヨルーバ族が行っていたようにカトリック教とルクミ教(=サンテリア)のように、別の宗教と概念や用語を混ぜ合わせることを融合宗教と呼びます。

サンテリアの信仰者は神一人が宇宙を創り上げ、世界は“オリーシャ”と呼ばれる聖職者によって見守られていると信じています。古代のギリシャの神々のように、オリーシャは人間のある性質と自然の力を象徴します。例えば、“ジェマヤ”は海と母性のオリーシャです。

しかしながら、信仰者は聖職者と直接話すことはできません。“ババラオ”と呼ばれるサンテリアの司祭はラム酒や太鼓、タバコ、そして動物の生贄などを利用した儀式を通して神の意思を占い、言葉にします。儀式の中で、オリーシャは騎士として人に乗り、独特なダンスをしながら様々なメッセージをコミュニティのメンバーに言い伝えていきます。

また、サンテリアの司祭は伝統医学や薬草学について知識が豊富なため、コミュニティの中で重要な役割を果たしています。サンテリアの健康管理は、多くの場合、従来の薬と組み合わされます。

オリーシャは信奉者に奇跡を起こすと考えられています。もし、不幸が続く際には生活のバランスや調和を保つ為に、オリーシャをなだめなければなりません。

キューバは依然としてサンテリアの宗教的中心地ですが、アメリカ合衆国を含め、信仰は他の国々にも影響を及ぼしています。キューバの道を歩いていると、全身白い服を着た人々を見ることがあるでしょう。彼らはサンテリアに入教しようとしている人々です。

弁護士や教授、使用人や歌手など、職業や年齢、性別に関わらず、花やラム酒、ケーキ、タバコなど、様々なお供えがされた祭壇を置いている家がたくさんあります。

何世紀にも渡って潜行しながら存在してきたサンテリアは、現在では公開された宗教となってきており、社会のあらゆるレベルの人々から信仰されるようになりつつあります。共有されたアイデンティティを象徴するサンテリアは、文化遺産であり、ダイナミックな崇拝形態であり、キューバ独特の宗教です。